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健康診断・医療知識

脂質異常症とは?放置するとどうなる?わかりやすく解説

更新: 2026.03.04
コレステAIコーチ編集部
脂質異常症とは?放置するとどうなる?わかりやすく解説

この記事の要点

  • コレステロール値の改善に向けた重要な知識と対策を解説します。
  • 健康診断の結果を正しく理解し、生活習慣から見直すことが大切です。
  • 無理のない範囲で食事や運動の改善を継続することがLDL低下の第一歩です。
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「脂質異常症」と診断されたけど、実感がない…。痛くもかゆくもないから放置していませんか?
実は、脂質異常症は「沈黙の病気」と呼ばれ、自覚症状がないまま動脈硬化が進行します。この記事では、脂質異常症の正体から放置した場合のリスク、そして改善方法まで徹底解説します。

脂質異常症とは

脂質異常症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が正常範囲を超えている状態です。以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、HDL(善玉)コレステロールが低い場合も含めて「脂質異常症」と呼ぶようになりました。
日本では成人の約3人に1人が脂質異常症に該当するとされ、非常に身近な生活習慣病です。しかし、自覚症状がほとんどないため、健康診断で指摘されるまで気づかない人がほとんどです。

3つのタイプ

脂質異常症は、どの脂質が異常値かによって3つのタイプに分類されます。

高LDL
コレステロール血症

基準値
140mg/dL以上
動脈硬化の最大のリスク因子。自覚症状ゼロで血管を詰まらせるため最も警戒が必要です。

高トリグリセリド
血症(中性脂肪)

基準値
150mg/dL以上
糖質やアルコールの摂りすぎで悪化。重度になると急性膵炎(命に関わる激痛)のリスクも。

低HDL
コレステロール血症

基準値
40mg/dL未満
動脈硬化の「掃除役」が不足している状態。運動不足や喫煙が主な原因です。
これらは単独で起こることもあれば、複合的に起こることもあります。例えば、メタボリックシンドロームでは「高TG + 低HDL」のパターンが多く見られます。

放置するとどうなる?動脈硬化のメカニズム

脂質異常症を放置すると、血管の壁にコレステロールが蓄積し、動脈硬化が進行します。このプロセスは数年〜数十年かけてゆっくり進むため、気づいた時には手遅れということが少なくありません。

動脈硬化の進行ステップ

1

LDLが血管壁に入り込む(初期)

過剰なLDLが血管の内皮細胞の隙間から侵入し、血管壁の中に蓄積し始めます。この段階では全く症状はありません。
2

酸化LDLとなり炎症を起こす(進行期)

蓄積したLDLが活性酸素により「酸化LDL」となり、異物として認識されて血管に炎症を引き起こします。(※喫煙はこの酸化を猛烈に加速させます)
3

プラーク(粥腫)が形成される(危険期)

白血球(マクロファージ)が酸化LDLを食べ尽くして死骸となり、ドロドロのプラーク(脂肪の塊)が蓄積。血管の内腔が狭くなり弾力も失われます。
4

プラークが破裂し血栓ができる(発症)

ストレスや急な血圧変動でプラークの薄い膜が破れると、それを修復しようと血小板が集まり巨大な血栓が瞬時に完成。血管が完全に詰まり、心筋梗塞や脳梗塞を発症します。

脂質異常症が引き起こす重大な病気

  • 心筋梗塞:心臓の冠動脈が詰まり、心筋が壊死。突然死の原因にも。
  • 脳梗塞:脳の血管が詰まり、麻痺・言語障害・認知機能低下が残る。
  • 狭心症:心臓の血管が狭くなり、運動時に胸痛が起こる。
  • 閉塞性動脈硬化症(ASO):足の血管が詰まり、歩行困難・壊疽のリスク。
  • 大動脈瘤:大動脈が膨らみ、破裂すると命に関わる。

⚠️ 重要:自覚症状がほとんどない

脂質異常症の最も恐ろしい点は、自覚症状がほとんどないこと。動脈硬化が進行しても、血管が70〜80%詰まるまで症状が出ないことも珍しくありません。「症状がないから大丈夫」という考えは非常に危険です。

診断基準とリスク評価

脂質異常症の診断は、空腹時の血液検査で行われます。以下が診断基準です。
項目正常値境界域異常(診断基準)
LDLコレステロール〜119mg/dL120〜139mg/dL140mg/dL以上
HDLコレステロール40mg/dL以上-40mg/dL未満
中性脂肪(TG)〜149mg/dL-150mg/dL以上
Non-HDL-C〜149mg/dL150〜169mg/dL170mg/dL以上
ただし、LDLの目標値は一律ではありません。他のリスク因子(糖尿病、高血圧、喫煙、心疾患の既往など)がある方は、より厳しい目標値が設定されます。

改善のステップと治療オプション

脂質異常症の治療は、まず生活習慣改善から始めます。
1

食事療法

飽和脂肪酸(肉の脂身、バター)を減らし、不飽和脂肪酸(青魚、オリーブオイル)を増やす。食物繊維(野菜、海藻、大豆)も重要。3ヶ月で10〜20%の改善が期待できます。
2

運動療法

有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳)を1日30分、週5回以上。HDLを増やし、中性脂肪を下げる効果があります。
3

禁煙・節酒

喫煙はHDLを下げ、LDLを酸化させる最悪の習慣。アルコールは中性脂肪を直接上げるため、控えめに。
4

薬物療法

生活習慣改善で効果不十分な場合、または心疾患リスクが高い場合は薬を使用。スタチン系薬剤がLDL低下に最も効果的です。

薬物療法の種類

薬の種類主な効果代表的な薬
スタチン系LDLを30〜50%低下アトルバスタチン、ロスバスタチン
フィブラート系中性脂肪を低下、HDLを上昇ベザフィブラート、フェノフィブラート
EPA製剤中性脂肪を低下、抗炎症作用エパデール、ロトリガ
PCSK9阻害薬LDLを強力に低下(注射薬)エボロクマブ、アリロクマブ

よくある質問(FAQ)

Q. 脂質異常症は完治する?

A. 生活習慣が原因の場合、食事・運動改善で正常値まで戻すことは可能です。ただし、生活習慣が元に戻ればまた悪化するため、継続が重要。遺伝性(家族性高コレステロール血症)の場合は、薬の継続が必要なことが多いです。

Q. 健康診断で「要経過観察」と言われた。放置していい?

A. 放置はおすすめしません。「要経過観察」は境界域にあるということ。この段階で生活習慣を改善すれば、悪化を防げます。逆に放置すると、次の健康診断で「要精密検査」「要治療」になる可能性が高いです。

Q. 薬を飲み始めたら一生続けるの?

A. 必ずしもそうではありません。軽度の場合、生活習慣改善と併用して薬の量を減らしたり、中止できることもあります。ただし、自己判断での中止は危険。必ず医師と相談してください。

💡 ワンポイント

脂質異常症は「沈黙の病気」。症状がないからといって安心せず、健康診断の数値を正しく理解し、早めに対策を取ることが重要です。

まとめ

脂質異常症は自覚症状がないため放置しがちですが、動脈硬化 → 心筋梗塞・脳梗塞という最悪のシナリオを避けるためには、早期の対策が不可欠です。
ポイントをおさらいしましょう:
  • 脂質異常症には3つのタイプ(高LDL、高TG、低HDL)がある
  • 放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高まる
  • まずは食事改善・運動習慣・禁煙から始める
  • 効果不十分なら薬物療法を検討
  • 定期的な健康診断で数値をモニタリング
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健康診断で「B判定以下(軽度異常〜)」が出た場合、多くの人が「まだ大丈夫」と放置してしまいます。しかし、数値の異常は血管からのSOSです。

🩺 次の健診までにやるべきロードマップ

  • 1️⃣「LH比」を自分で計算する
    LDL÷HDLの数値を算出し、「2.0以下」になっているか確認しましょう。もし超えていれば早期の対策が必要です。
  • 2️⃣「隠れリスク」を見つける
    肥満や喫煙習慣がなくても、ストレスや睡眠不足、運動不足がLDL上昇の引き金になっていることが多々あります。
  • 3️⃣過去3年分のデータを並べる
    単年の結果ではなく、右肩上がりになっていないかトレンド(推移)に注目してください。
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最終更新: 2026年01月

著者情報

コレステAIコーチ編集部 公式コラム

脂質異常症の改善をサポートするコレステAIコーチの公式編集チームです。医師・管理栄養士の知見を基に、エビデンスに基づいた情報をお届けします。

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