この記事で分かること
- ✓LDLコレステロールとは何か?なぜ「悪玉」と呼ばれるのか
- ✓LDLが高くなる3つの主な原因(食事・遺伝・生活習慣)
- ✓数値の見方と危険度の判断基準
- ✓今日から始められる5つの改善対策
- ✓改善までのタイムラインと現実的な目標設定
「なぜ自分だけLDLが高いの?」「食べ過ぎてないのに…」と疑問に思っていませんか?
実は、LDLコレステロールが高くなる原因は食事だけではありません。遺伝、生活習慣、さらには加齢やホルモンバランスなど、複数の要因が絡み合っています。この記事では、原因を正しく理解し、効果的な対策を取るための知識を徹底解説します。
そもそもLDLコレステロールとは?
まず、LDLコレステロールについて正しく理解しましょう。コレステロールは体に必要な脂質の一種で、細胞膜の材料やホルモンの原料として欠かせません。
コレステロールは血液中を単独で移動できないため、「リポタンパク質」という運び屋に乗って体内を巡ります。このリポタンパク質には主に2種類あります:
🔴 LDL(悪玉)コレステロール
肝臓から全身にコレステロールを運ぶ役割。過剰になると血管壁に蓄積し、動脈硬化の原因に。
基準値:140mg/dL未満
🟢 HDL(善玉)コレステロール
余ったコレステロールを回収して肝臓に戻す役割。動脈硬化を予防する働きがある。
基準値:40mg/dL以上
LDLが「悪玉」と呼ばれる理由は、血管内に入り込み、酸化LDLとなって動脈硬化を引き起こすからです。しかし、LDL自体は体に必要なもの。問題は「量」と「質」です。
LDLコレステロールの数値の見方
健康診断の結果を見るとき、LDLの数値だけでなく、リスク因子も合わせて判断することが重要です。
| LDL値 | 判定 | 対応 |
|---|---|---|
| 〜119mg/dL | 正常 | 現状維持 |
| 120〜139mg/dL | 境界域 | 生活習慣の見直し |
| 140〜159mg/dL | 軽度高値 | 積極的な生活習慣改善 |
| 160〜179mg/dL | 中等度高値 | 医師への相談推奨 |
| 180mg/dL〜 | 高値 | 薬物療法の検討 |
ただし、LDLの目標値は一律ではありません。糖尿病、高血圧、喫煙歴、心筋梗塞の既往などのリスク因子がある方は、より厳しい目標値(120mg/dL未満や100mg/dL未満)が設定されます。
LDLコレステロールが高くなる3つの原因
🍔 食事
飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の過剰摂取
🧬 遺伝
家族性高コレステロール血症(FH)
🏃 生活習慣
運動不足・肥満・喫煙・ストレス
原因①:食事(飽和脂肪酸の摂りすぎ)
LDLコレステロールを上げる最大の要因は飽和脂肪酸です。意外かもしれませんが、コレステロールを多く含む食品(卵など)よりも、飽和脂肪酸の方がLDL上昇への影響が大きいことが研究で明らかになっています。
飽和脂肪酸を多く含む食品:
- 肉の脂身:霜降り牛肉、豚バラ肉、鶏皮
- 乳製品:バター、生クリーム、チーズ
- 加工食品:菓子パン、ケーキ、ドーナツ
- 揚げ物:とんかつ、唐揚げ、フライドポテト
また、トランス脂肪酸も要注意です。マーガリンやショートニングを使った加工食品(一部のクッキーやパイなど)に含まれ、LDLを上げるだけでなくHDLを下げる作用があります。
原因②:遺伝(家族性高コレステロール血症)
約200〜500人に1人は「家族性高コレステロール血症(FH)」という遺伝性の病気です。この場合、LDL受容体の遺伝子に異常があり、肝臓がLDLを十分に取り込めないため、生活習慣を改善してもLDLが下がりにくいのが特徴です。
FHを疑うべきサイン:
- 若いころ(10〜30代)からLDLが180mg/dL以上
- 両親や兄弟に心筋梗塞・狭心症の人がいる(特に55歳未満の男性、65歳未満の女性)
- アキレス腱が太い(9mm以上、触ると硬い)
- 目の周りに黄色い盛り上がり(眼瞼黄色腫)がある
FHは早期発見・早期治療が重要です。疑わしい場合は、循環器内科や脂質異常症専門医に相談してください。
原因③:生活習慣(運動不足・肥満・喫煙)
食事以外にも、以下の生活習慣がLDL上昇に関係しています:
- 運動不足:有酸素運動の不足はHDL(善玉)を減少させ、結果的にLDL/HDL比を悪化させます。
- 肥満(特に内臓脂肪型):内臓脂肪が多いと、肝臓でのLDL産生が増加。メタボリックシンドロームとの関連も深いです。
- 喫煙:HDLを減少させるだけでなく、LDLを酸化させて血管壁への沈着を促進。動脈硬化の大きなリスク因子です。
- 過度な飲酒:中性脂肪を上昇させ、間接的にLDLにも影響を与えます。
- 慢性的なストレス:ストレスホルモン(コルチゾール)がコレステロール合成を促進するという研究もあります。
その他の原因
上記の3大原因以外にも、以下の要因がLDL上昇に関わることがあります:
- 加齢:特に女性は閉経後、エストロゲンの減少によりLDLが上昇しやすくなります。
- 甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンが低下すると、LDLの代謝が遅くなり血中濃度が上昇します。
- 糖尿病:インスリン抵抗性がLDLの質を悪化させる(小型高密度LDLの増加)ことが知られています。
- 腎臓病:ネフローゼ症候群などでは著しい脂質異常が起こることがあります。
- 薬剤:一部の薬(ステロイド、利尿薬など)がLDLを上昇させることがあります。
今日からできる5つの対策
原因が分かったところで、具体的な対策を見ていきましょう。以下の5つは、エビデンスに基づいた効果的な改善策です。
飽和脂肪酸を減らす
揚げ物を週1回以下に。霜降り肉、バター、菓子パンを控え、魚・大豆製品・植物油に置き換えましょう。飽和脂肪酸を減らすと、2〜3週間でLDLに変化が現れ始めます。
青魚を週3回以上食べる
サバ、イワシ、アジ、サンマなどEPA・DHAが豊富な青魚を積極的に摂取。缶詰でも効果は同等です。EPA・DHAは中性脂肪を下げ、血液をサラサラにする効果があります。
1日30分の有酸素運動
ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動はHDLを増やし、LDL/HDL比を改善します。通勤時に一駅歩く、エレベーターを階段に変えるなど、日常に組み込む工夫をしましょう。
食物繊維を毎食取り入れる
野菜・海藻・きのこを食事の最初に食べる「ベジファースト」を習慣に。水溶性食物繊維(オートミール、もち麦、わかめなど)は腸内でコレステロール吸収を抑制する効果があります。
禁煙する
喫煙はLDLの酸化を促進し、HDLを減少させます。禁煙すると、数週間でHDLが回復し始め、1年で心血管リスクが半減するというデータもあります。今日からでも遅くありません。
改善までのタイムライン
「いつまでに効果が出るの?」という疑問は多いでしょう。生活習慣改善によるLDL低下の一般的なタイムラインは以下の通りです:
| 期間 | 期待される変化 |
|---|---|
| 2〜3週間 | 飽和脂肪酸を減らすとLDLに変化が現れ始める |
| 1〜2ヶ月 | 食事改善の効果がLDL値に反映される |
| 2〜3ヶ月 | 運動の効果でHDLが上昇し始める |
| 3〜6ヶ月 | 総合的な脂質プロファイルが改善(目標達成の目安) |
一般的に、生活習慣改善で期待できるLDL低下幅は10〜20%程度です。例えば、LDL 160mg/dLの方なら、128〜144mg/dL程度まで下がる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 痩せているのにLDLが高いのはなぜ?
A. 体重とLDLは必ずしも比例しません。痩せていてもLDLが高い場合、以下が考えられます:
- 遺伝的要因(家族性高コレステロール血症)
- 飽和脂肪酸の多い食事(揚げ物、バター、菓子パンなど)
- 運動不足(HDLが低いためLDL/HDL比が悪い)
- 甲状腺機能低下症などの二次性要因
Q. LDLを下げる薬は一生飲み続けるの?
A. 必ずしもそうではありません。軽度の脂質異常症なら、生活習慣改善で薬が不要になるケースもあります。ただし、FHや心疾患の既往がある方は、原則として薬の継続が必要です。自己判断での中止は危険です。
Q. 卵を食べるとLDLは上がる?
A. 健康な人であれば、卵1〜2個/日程度はLDLにほとんど影響しないことが分かっています。ただし、すでにLDLが高い方や糖尿病の方は、控えめにする方が賢明です。卵よりも飽和脂肪酸(バター、霜降り肉)の方がLDLへの影響は大きいです。
💡 ワンポイント
「食事に気をつけているのに下がらない」という方は、遺伝的要因の可能性も。一度、内科で家族歴を含めて相談してみてください。場合によっては、専門医(循環器内科、脂質異常症外来)への紹介が必要です。
まとめ
LDLコレステロールが高い原因は、食事・遺伝・生活習慣の3つに大別できます。まずは自分がどのタイプかを把握し、適切な対策を取ることが重要です。
改善のポイントをおさらいしましょう:
- 飽和脂肪酸を減らし、魚・大豆・食物繊維を増やす
- 1日30分の有酸素運動を習慣にする
- 禁煙・節酒でHDLを守る
- 3ヶ月を目安に効果を確認する
- 改善が難しい場合は遺伝や二次性要因を疑い、医師に相談
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